対談「旅する仲間」

LIGHT PROJECT(ライトプロジェクト)は、信仰と仕事をテーマに2017年11月からセミナーを、2018年からコースを開催し、これまでに参加者はのべ841名にのぼります。その内、コースは実数で、75の教会から159名の参加になりました。

コースは、さまざまな年代、背景の「働く人たち」が集まり、働く目的や意味、仕事の喜び、困難などざっくばらんに話し合います。それぞれが家庭や地域教会との関わりを土台に、サードプレイスとしてLIGHT での豊かな交わりを経験しています。

現在、基礎コースのシーズン1は、毎週2時間15分の8回のオンラインミーティングで、聖書を土台としたレクチャーやディスカッション中心。参加者は会社員、公務員、団体職員、自営業、専業主婦、転職準備中、ボランティアなど幅広い背景。希望者には、コース終了後も個別セッションや有志での復習会の機会も提供されます。今回はその一つ、昨年初めのコース終了後、ほぼ毎週土曜日の夜に復習会をもってきた有志のグループにお聞きしました。

ー皆さん、リラックスしていてとても初めて会ったとは思えない和やかな雰囲気ですね、簡単に自己紹介をお願いします。(それぞれ仮名です)


S  さちこです。都内で公務員として働いて30年近くになります。海外勤務や出張も多く、コロナ禍でリモートワークが始まってから最初は慣れませんでした。最近また都内への通勤が始まりちょっと疲れを感じています。

M まりです。関西で薬剤師として働いています。コロナ禍で薬局に来る人が以前よりもだいぶ減った時期もあり、忙しい時とそうでない時とのギャップがありました。薬局が開いていても、誰も来ない時などは静かに祈ったり、思いめぐらしの時が持てたりして逆によかったです。

K かなこです。関東在住のフリーランスで編集や翻訳をしています。以前から自宅で仕事をしていましたが、コロナ禍で調べ物や取材のために外出するときにだいぶ気を遣うようになりました。

ーなるほど、コロナ禍でそれぞれ、働き方に違いが出ているんですね。コースに参加したきっかけを教えてください。

S 以前、都内で働いている仲間とランチミーティングをしていました。近況報告したり、聖書からのショートメッセージを聞いたり、分かち合ったり。そこにLIGHTのスタッフが来てくださったご縁で知りました。とはいえ、平日に会場に赴いて参加するのは難しくて、オンラインコースで土曜の夜に開かれることになったので、それなら参加できると。

K 私は以前からスタッフと知り合いで、LIGHTのこともお聞きしていました。でも最初は都市のバリキャリ向けのコースだと思ってたんです(笑)。誰でも大歓迎と言われて参加することに。周りに紹介するには、まず自分が経験してからというのもありました。

M 私は自分の仕事にそれまであまり満足していなくて仕事が嫌だなあ、と思ってました。仕事柄、癒しに興味があって、スピリチャルとかアロマ、マッサージとか、いろいろなものを試したりしたんですが、3年前に福音に触れ、ここに本当の癒しがあると思ってクリスチャンになりました。LIGHTは教会の知人に紹介されて参加を決めました。


~旅する仲間

ーそれぞれ2ヶ月ほどのコースに参加した後、復習会にも参加したいと思われたのはどうしてですか?

S 初めて参加した時期は、職場で対応すべきことが重なり、今考えるとだいぶ体にも負荷がかかっていました。忙しい平日の働きから一歩離れて、異業種の方たちと意見交換する中で、それがとてもいいリフレッシュの時間になっていて、終わってからすぐにスタッフとの個人面談と復習会に申し込みました。

M 私も、平日接する人が主に薬局の同僚か患者さんなので、LIGHTではさまざまな仕事をしている方たちのお話を聞くのが楽しくて復習会とシーズン2の参加も決めました。

K 私はシーズン1が終わった時、なんというか一緒に旅した仲間とお別れみたいな感覚があって。ツアーが終わっちゃって寂しいな、また仲間に会いたいなという感じでした。


ー復習会は、通常2、3回をめどに時間を決めて集まる、それとディスカッション用の質問も用意されてるんですよね?

K  はい、でも初回は互いを知るための自己紹介タイムだったかな? まりさんが違う曜日のコース参加者だったので、どんな方かよく知らなかったんですよね。

S  そうそう、最初はまりさんのことを別の人と勘違いしていました、笑。

M  私はシーズン1が終わってすぐ引っ越しがあってバタバタしてお待たせしてしまいました。どちらかというと自分から喋るのは苦手だったので、お二人の話を聞いていて楽しかったです。

S  復習会参加を申し込んで、最終的にお互いに連絡がついたのが1、2ヶ月後だったかしら。でも割と自然な流れだったと思います。

K  さちこさんが率先してテキパキとリーダーシップをとってくださって、毎回ビデオチャットでだいたい1時間くらいかな。最初2、3回と思っていたら、もう1年弱続いてますね!

S  週末、それぞれ用事で参加できない場合もありましたけれど、LINEグループで連絡しあって、二人の時でも開催しました。


~友達ってなんだろう

ーそれにしても、それだけ長くコミットするって今の時代、珍しい気がします。そして今回、初めて対面で集まれましたね。

M 前から関東に遊びに来たい、とは思ってて、お二人にもそう言っていました。コロナが落ち着いてきた秋頃、実現できるかなと。

S  普段から、互いの趣味や地域の話もしていて、ぜひ遊びに来てくださいって言ってましたしね。今回、集合場所でお会いして「初めまして」とご挨拶したけれど、そういう感じはあまりしませんでした。

K そうですね、毎週のように話していたし、今回は上半身以外も会えた!って感じで、笑。3人とも全く違う背景で、でもだからこそ尊重し合うというか。お互いから新しいことを学べる楽しさがあるというか。

S 私もこの歳になって、こんなに深く話し合える友人ができるとは思いませんでした。今回も友達ってなんだろう、なんて深い話題にもなりましたよ。それにやはり、それぞれ神様に対する揺るがない信頼があるので、色々なことを話していても最終的には共感できるんですよね。

K さちこさんが、前に祈りながら、私たちの神様は生きている本当の神様だ、と言われてて、それがすごく印象的だったんですね。今回も出張先や赴任先での「危うく死にかけた!」、みたいな話もいっぱいお聞きして…でもそれが単なる武勇伝じゃなくて、危ういところを救われてきた自分の経験を思い出すきっかけになったりして、さちこさんの言ってたことは本当にそうだなあって。

S 私たち、神様のことを主と呼びますが、それってつまり神様がこの世界の主人公なんですよね。それなのに実際はそのように扱ってないことが多い。神の似姿としての自分が表面に出てくるように、口だけでなく行動にも現れるように祈ってほしいとお二人にもお願いしました。

M  私も、どうしても自分中心になってしまって揺らぐことがあるので、神様の視点で見られるようになりたいです。復習会では同じ聖書箇所を読んできて、印象に残った場所をシェアしたり、互いのために祈ったりできるのも嬉しいです。LIGHTでの学びや出会いを通して、今では仕事が嫌ではなくなりました。むしろこれからどんなことができるかな、とか前向きに考えられるようになりました。

S  今回、実際にお会いできて本当に楽しかったです。また海外赴任があったら、お二人にも遊びに来てほしいです。  

K、M  わ~、ぜひ!


3人の旅はまだまだ続きそうです。LIGHT PROJECTについての詳細はこちらをクリック

インタビュー:廣橋麻子

Asako Hirohashi

廣橋 麻子

神奈川県横浜市出身。神社や寺に囲まれた下町で育ち、アメリカの片田舎で洗礼を受ける。国際基督教大学大学院卒業後、出版、翻訳、教会開拓に関わる。訳書に「ジーザスバイブルストーリー」「放蕩する神」「偽りの神々」「結婚の意味」「イエスと出会うということ」など。夫、信一(日本長老教会)がプロジェクトマネージャーであるセンターチャーチの翻訳担当。